
※社名変更前の取材により 旧社名:西通の名称が含まれています。

 
                主軸となる業務は大きくふたつあります。ひとつは企業や病院内などにおけるICTインフラの設計業務。これは内線電話システムやアプリケーションがきちんと稼働するためにネットワークポリシーを定め、設定情報を作り上げる業務です。ふたつ目は設定された機器を配置し、必要な配線をするなどといった物理施工作業です。
                名目上は施工を担当する部隊と、保守を担当する部隊、ネットワークの設計や機器設定などを担当する部隊などに分かれていますが、それほど大所帯でもないですから、結局は何にでも対応できるというのが逆に当社の強みかもしれません。
              
 無線LANをはじめ情報ネットワークがもし停まってしまったら、病院や企業は仕事にならない時代です。大変重要な仕事をしているという責務があります。お客様も情報ネットワークの重要性をご理解頂いていますので、とてもやりがいを感じています。
 IT業界の中でも特に通信インフラは常に新しい技術が更新されていくので、それに追いつくように日々勉強していないといけないところが大変なポイントですね。1、2年経っただけで古い技術になるものもあるので。
 私たちの業界特有の専門用語は難しいので、お客様にわかりやすく説明するのに苦労します。
 確かに。さらにいうと電話のシステムはもっとアプリケーション寄りで、用語がほとんど通じない。語彙力と比喩力が求められるよね。
 電話システムの用語って検索しても出てこないから、とにかくプロから学ぶしかない。その点当社は電話のプロがたくさんいるので、現場で勉強しています。
 新しい技術や知識の習得については、各自での勉強のほかに、メーカーが開催するセミナーに参画すると得るものが大きいですね。ITやネットワークの基礎的な知識を得るためにも資格取得は役に立つと思います。
 資格手当制度で会社も後押ししてくれているから、活用するといいよ。
 自分は入社してから国家資格「工事担任者」の最上位区分であるAI・DD総合種を取得ました! 今後は電気工事士の資格を取ろうと思っています。仕事でもやれることが増えるし、自分の家をいじったりもできるし(笑)。
 私はプログラマーになりたいと思って入社したので、いずれプログラムやアプリ開発ができるようになれば、またひとつ幅が広がるなと思っています。
 そういう意気込みがある若手がいるのはありがたいね。今後は会社的にもITプラットフォームなどに取り組む可能性もあるし、プログラミング技術は求められてくると思いますね。
 
                いちばん初歩的なのは「ITパスポート」。あとはネットワークエンジニアの技術を認定する「CCNA(Cisco Certified Network Associate)」とその上位資格である「CCNP(Cisco Certified Network Professional)」とか。
                ITエンジニア系国家資格なら「基本情報技術者」「応用情報処理」、さらに上位資格になると「ネットワークスペシャリスト」や「情報処理安全確保支援士」などもあります。
              
 私は前職が電気工事関係だったので、「電気工事士」の資格はとても役に立っています。
 上の方の資格になると覚えることも多いですよね。頑張らないといけない(笑)
 いえいえ。経験があるに越したことはないけれど、ほとんどの人が入ってから仕事を覚えるので、未経験でもやる気があって、ネットワークの勉強がしたいという人であれば大丈夫です。入ってみて初めてどんな仕事をしているのかがわかるという人も多いので、ハードルはそれほど高くないと思いますよ。基本的には先輩とチームで動いて、現場で実務を体験しながら現場で覚えてもらうOJT(On the Job Training)と、eラーニング、セミナー等の研修などを活用して勉強してもらう形です。
 私も未経験で、正直どういう職種かもよくわかっていない状態で入社したので、最初は「こんなことやってるんだー」と現場で見て学びつつ、それに必要な知識は自分で蓄えていった感じです。
 自分は、仕事内容はある程度わかって入社したけど配線なんかはもちろんやったことがないので、先輩の仕事を近くで見ながら技術を学んでいく、という感じでした。
 若い子たちは育った環境の違いでネットワークの知識が高いし、学ぶ姿勢も吸収力もぜんぜん違うので頼もしいですね。もう追い抜かれてばっかりですよ(笑)

 先輩の仕事を見ていると、お客様が何を望んでいるかしっかり見定めて提案するだとか、お客様から信頼をされている姿が印象的です。
 入社してすぐの頃に電話交換機が故障して完全に動かなくなってしまった現場で、先輩方が仮設の交換機を持って行ってすばやく開通させたときのことはすごく印象に残ってますね。
 いつも思うことなんですけど、見ただけでどうやればいいのかすぐに理解して、もしそれがダメだった場合でも次の策、その次の策まで考えているのはすごいと思いますね。
 それはもう経験よね。でもどうしようもないときもありますよ。その時は一旦整理して、みんなに相談したりもしますね。逆に孫くらいに年の差がある子から教わることも多いんですよ。
 最近は若い社員が有能な子がものすごく多いですからね。だからこそ彼らがこの仕事をずっと続けていけるようにしていきたいと思っています。
 「お客様との絆が途切れないように」ということは大切にしていますね。要望に応えるために、常に考えながら仕事をしているつもりです。だからなのか自分はちょっと特殊で、営業からではなくメーカーやお客様から直接依頼される仕事が多いんです。当社の仕事を気に入ってもらえて「またお願いするね」って言ってもらえるとやっぱり嬉しいし、頑張ってよかったなと思いますね。
 現場で同業他社の方たちと会うことも多いのですが、「自分たちはここまでできるんだ」と胸を張れるだけの知識を常に追いかけたいと思っています。
 この仕事ってやったら終わりじゃなくて、その後も長くお付き合いができるので、直接技術から提案したりすることは多いんです。新規のお客様の場合も、具体的な技術の話になった段階で営業に同行するので、コミュニケーション力も大切だと思います

 営業の先輩方のいいなと思える仕事のやり方を見ながら、お客様にとって心地のいい関係を築けるような、営業センスのあるエンジニアになりたいと思いますね。社長と一緒に営業先に行った時に感じたのは、お客様の要望をしっかり見定めて提案するから、信頼度が高いんですよね。私も「この人なら、この人に」と思われるエンジニアになれたらいいなと思います。そのためには知識も必要だし、コミュニケーション力も鍛えていかないといけないなと思います。
 技術が常に進歩するとはいえ、最新の技術=最適解ではないので、その見極めがきちんとできる技術者でありたいですね。昔からの信頼できるシステムのいい部分もあるし、最近でいうとランサムウエアとか外部からの攻撃なんかに対しては新しいもので対策する必要がある。
 新しい技術とこれまでの技術とを融合させることでお客様にマッチする提案ができるというケースもあるね。技術者としては、新しい技術にチャレンジしたい気持ちはもちろんあるけど、お客様のリスクを考えて、自信を持って提示できることやっていきたいですね。時には失敗例を提示しながら「これはやめた方がいい」と言える勇気を持つことで、信頼してもらえることが技術者としての1番の喜びだと思います。


